個人情報保護法が広く社会に認知されたことから、最近は、個人情報に関する取り扱いがかなり厳しくなっています。
たしかに、
インターネットという情報インフラができたことにより、個人情報の価値がかつてなく高くなってきており、個人情報の取り扱いについても十分な配慮が必要です。企業も個人情報漏えい等には、厳しく配慮するようになってきています。
ところが、個人情報保護法ができたことにより、この法律が悪用されたり、本来の趣旨を離れたおかしな使われ方をされていることも多いように感じます。
今回は、私が見聞きした、おかしな例をいくつかあげて見ます。
1、会員名簿が役に立たない
いろんな組織に所属すると、そこの会員名簿というのを作ります。ところが、最近は、そこに、住所、電話番号というのが自由に掲載できなくなってきています。学校や父兄会などでも同様のようです。
卒業名簿や会員名簿を販売して、営業ツールの情報源にしてしまったということがあるからでしょうが、名前程度の会員名簿では役に立ちません。
とくに、関西では、震災の記憶があり、緊急時の情報連絡ということが重要であることから、緊急連絡網の整備が大切だという意識があるのですが、個人情報保護法が、そうしたことを阻害している一因になっています。
また、昨年JR西の脱線衝突事故で、事故にあわれた入院患者の氏名の公表が個人情報保護法のため公開されず、患者の家族や遺族の人たちが、乗客の安否確認のために大混乱をきたしたということは、関西ではよく知られています。
2、個人情報関連
ビジネス シュレッダーなど個人情報関連のビジネスが伸びています。まあ、同様の傾向だとおもいますが、最近は、プライバシーマーク(Pマーク)の取得というのが、流行っています。以前のISO取得のようなブームになってきており、その審査を受けるのが半年待ちとか言われています。
外部団体に審査をしてもらうのは結構な制度だと思いますが、過剰な書面形式主義や審査、指導する側の適性(指導料、指導内容)、役所の受け皿的意図など、かなり歪んだ一面も持っています。それでも、取得しておくことで、営業面でやりやすくなるという、一面もあるのですが、、、最終的なツケは、
消費者や国民に巧妙に付回されています。
3、個人情報ゴロ
企業をゆする簡単な手口として次のようは方法が流行っています。まず、
ターゲットの企業の郵便受けやゴミを漁ります。そして、個人情報に関連するような書類等を入手したら、その企業に電話します。
「おたくの会社から、×××という資料が出回ってるのですが、どのようにしたらよいですか?」と、コワモテの声で電話します(決してお金を請求するようなことは言いません)。
中には、その資料を回収するため、数千円から数万円のお金を払ってしまう、会社もあるようですが、このことに味をしめた人たちが、再度別の会社を狙います。
個人情報保護というのが認知されてくるとこうした行為が出てくるようになります。(郵便受けに鍵、書類ゴミはシュレッダーが欠かせません)
4、公務員等の組織的犯罪の氏名非公開の言い訳に
いろんな、公務員の無駄づかいや組織的犯罪など事件について、名前を公表しないひとつの理由付けが「個人情報保護の観点から」ということになっています。知る権利というのが、かなり、弱くなってきています。
もともと、個人情報保護法というのは、自分の情報は自分自身で管理する権利がある(自己決定)の趣旨の制度だと思います。いくつかあるひとつの権利のひとつに過ぎず、国民が安全に暮らす権利、国民の知る権利など他の権利とバランスをとるべきです。個人情報保護の観点だけを過剰に言い立てるのは、おかしいように感じるのですが、いかがなものでしょう。
posted by SE会計士の日記 at 09:52|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
情報・システム
|

|