私法(民法・商法)の世界においては、「契約自由の原則」というものがあります。
通常、契約といえば、文書によるもの(「不動産売買契約書」といったもの)をイメージされますが、必ずしもそれがないと契約が成立しないというものではありません。
口頭で行う「○○を買って下さい」「○○を売ってください」という意思表示だけで契約は成立します。(日常生活でおこなう、売買契約のほとんどは、これ)
最近では、Web上での
注文や
通販などのようにFAXによる意思表示も増えてきました。
ただ、この契約を行うという行為は、細かく分析すると結構難しい問題がいろいろあります。
まず、権利能力、意思能力、行為能力があるかどうかが問題になります。
オウムが「この商品をください」といったからといって、意思表示にはなりません。
能力があったとしても、次に意思表示が客観的に成り立つかが問題になります。
殺人契約「××を殺してください」というような意思表示が認められるのか(公序良俗 民法90条)また「火星の
土地を売りましょう」といったことも可能なのか(実現可能性)といった問題があります。
次に、一応外形的に妥当な意思表示をしたからといって、正しい(瑕疵のない)意思表示とは限りません。
本人が買う気もないのに「買います」といったら心裡留保(民法93条)になります。
本人が「Aを買います」というつもりだったのに誤って「Bを買います」といってしまったら錯誤(民法95条)が考えられます。
また「買います」といっても詐欺や強迫で言わされたのなら詐欺強迫という問題が発生します。(民法96条)
こうした要件をクリアーして、やっと有効な契約が成立したとしても、その契約にはいろんな条件や期限がついているケースも有りますし、放置しておくと時効という問題も出てきます。
単なる「これ、売りたい」、「これ買いたい」という意思表示といえども、考え出したらえらく複雑なものです。
posted by SE会計士の日記 at 08:22|
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会計・税務
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