2007年06月04日

ふるさと納税と住民自治

ふるさと納税という制度を導入することに、安倍首相が乗り気らしい。
(別の名前になるかもしれませんが)

地方間格差を生めることが出来るし、第一非常にイメージがよろしい。(美しい国というキャッチフレーズにピッタリ、選挙対策にも、、、)

たしかに、財政難に苦しんでいる地方都市も多く、この制度が実現され、税収の一部が回ってくれば、助かる地方自治体もあることだと思います。

しかし、この制度には欠陥が多いような気がします。
ひとつは、徴税コストが高くなるということです。

徴税の仕組みを単純にして、受け取った方で、総額で振り分けていく方が簡単です(例、地方交付税)。徴税を複雑化させて徴収を行うことは、かなりめんどくさい作業になります。人件費等で徴税コストが高くなってしまいます。

また、住民自治という考え方にも反します。
地方自治の根本は、住んでいる人が、自分たちで、自分たちの暮らしのあり方を決めるということです。そのため、そのコストも自分たちで負担するのが大原則です。(寄付ではなく、税金の一部を別の市町村に落としてすまうことは、住民自治の根幹を揺るがす可能性があります)

それと、このふるさと納税のような地方への財源ばら撒き政策は、ことごとく失敗しています。竹下内閣の「ふるさと創生」の一億円しかり、地域振興券しかり、ことごとくたいした成果をあげられず、負担のみ残ってしまう結果になっています。

日本の地方都市を活性化させるためなら、もっと、よい方法があるんじゃないでしょうか。
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2007年05月31日

会計監査人のジレンマ

 会計監査人は、企業の財務諸表(決算書)をみて、それが正しく作られているかどうかをチェックし、意見表明することが仕事となっています。

ところが、その仕事の報酬をどこからもらうか?といえば、監査をおこなう当該会社から直接いただきます。

よく考えると不思議な状況です。

 会計監査人は場合によっては、「この決算書は間違っています」といった意見表明をしなければいけません。ところが、会社にとって耳の痛いことを言いながら、会社からお金をもらうということは、どうなんでしょうか。
(場合のよっては、「高い報酬をあげるから、会社にとって都合の悪いことは言わないでください」といわれたとき、会計監査人はどのような判断を下すのでしょうか?)

この会計監査制度の古くて新しいテーマの答えは、いろいろあって
1、だからこそ会計監査人は高い見識とプロ意識(プロフェッション)をもつべきであり、、、、という精神論

2、間違った意見表明をしたら、○○といった処罰があり、、、という法的規制論

3、第三者の会計監査人や特別な機関のよる監査のチェックを行うべきで、、という制度論運用論

などなど、
といっても、企業不祥事とおなじく、会計監査人が事件で取り上げることが最近も少なくないのは、決定的な解決案がないということなのでしょう。

実は、こうした議論(自分で自分を規制する)といったことは、世の中には結構多くて、議員年金の問題、行政改革の問題、商法の監査役制度など意外と少なくありません。

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2007年05月28日

仕組み預金(元本保証の甘い罠)

 日本の年金制度がゆらいでいるため、自分の老後の資金は自分でためていかなければいけません。
ところが、ただ貯めているだけでは、増えませんので、運用をすることになります。ところが、運用といっても、高い運用益(株、債権等)を求めると、失敗するリスクが高くなり、リスクの少ない安全なもの(定期預金)だと、たいした運用益は期待できません(ハイリスクハイリターン)。

そのため、出来るだけ、許容できるリスク範囲でなるべく高い運用益をもとめるて、金融商品を探すことになります。

本気で運用をやろうと思えば、いろんな金融商品について十分な知識が必要となり、かなりしっかりした勉強をしなければいけません。

ところが、最近は、金融商品が増えすぎて、リスクの高い商品なのか、リスクの低い安全な商品なのかが判然としません。説明する方も、十分説明しているのか?のケースも有り、結局、イメージで決めてしまうひとも少なくありません。そうした人は、安全だと思って、危険な金融商品を購入してしまったりします。


その一例として、「仕組み預金」と呼ばれるものがあります。

これは、元本保証の預金の一種で、サラッと説明を聞くと、安全な定期預金のような(なぜか高利回り)のお得な商品のように思われます。
買う人も「元本保証だったら損はないだろう」と安易に取り組みがち、、、

ところが、この商品、「満期が来ても、お金に代えられるとは限りません。」
なんと、満期の延長を銀行の都合で決めることが出来ます。
もし、資金が必要で無理やり解約したら、高い解約手数料を引かれて元本割れする恐れもあります。

実はこの「仕組み預金」の実態は、デリバティブ(金融派生商品)や外国為替取引を組み込んだ金融商品なのです。結構リスキーな商品です。

http://money.quick.co.jp/column/topics/series_5.html?WT.mc_id=magmag1_107

一般人だけでなく、地方自治体の中にも、この「仕組み預金」を税金で沢山購入しているところもあるらしく、ほんとに大丈夫なんでしょうか?

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070522k0000m040138000c.html

※同様のものとして「主婦でもこんなに儲かる」と最近盛んに宣伝しているFX取引、為替リスクや高額な手数料の引かれてしまう外貨定期預金。
むしろ、よく判らない安全そうな商品より、危険の所在のハッキリしているリスク商品の方が安全なのかも知れません。
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2007年05月24日

別表14(1) 別表14(1)付表の書き方

 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度の入った法人税申告実務が始まってます。
http://www.taxanswer.nta.go.jp/5207.htm

今年の多くの企業は、3月決算の分から、この計算を行う別表を作成していますが、、、
多くの同業者から「ややこしいなあ」との声を聞いています。

私も連休前後から、作成していますが、確かに少し、ややこしい。。。

いろんな研修会で教えてもらったのは、順調に利益を出している標準形でした。
しかし、実際の実務では、赤字や黒字を繰り返している企業も多く、複雑系・・

しかも、「調整なんとか」、「繰越かんとか」と使われる用語が抽象的でイメージしづらくて、慣れないひとだと???状態になっちゃうかもしれません。


書き方を詳しく説明してると大変なので省きますが(税務通信等の記載例を参考にしてね!)、コツとしては

(ステップ1)
まず、対象会社になるか否か1、株主割合基準 90% 
(ステップ2)
2、所得基準800万円(主宰役員の給与+税務上の所得)の過去3年平均基準
を正しく判定し

(ステップ3)
次に、対象企業に該当するなら、給与所得控除相当の損金不算入額を計算する
という3段階の手順にしたがってやれば、なんとか形になるようです。

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2007年05月21日

計数感覚の欠如

 われわれは、就職してからずっと数字を扱ってきたので、ほかの人より多少数字にたいする感覚が鋭くなっているかもしれません。
(同業者の中には、いくつも数字を書いてある紙をサラッとひと目見ただけで、「合計×××××円、一人頭○○○○円づつだね」と計算できたりする凄い人がいたりします。 「うそやろ!」といって検算するとピッタリあってることが不思議、、、)

ところが起業をはじめた人の中には、数字の感覚が弱い人がいます。(反対に人を引っ張っていく力(人間力)が凄かったりするのですが、)数字に弱いのは経営者としては致命的です。少なくとも平均以上の計数感覚が必要です。

多少でも商売をやった人には、信じられないかもしれませんが、私が実際にお会いした人で、次のような話をしたこと(商売の初心者)があります。

1、間接経費が抜けている!
 「おかしい!700円のものを1000円で販売しているのにちっともお金が残らない? 損するはずないと思うんだけどなあ!」

700円のものを1000円で販売したら確かに300円儲かります。ただし、家賃も払わないといけません。水道光熱費もかかります。人を雇えば人件費も、、、
間接経費もまかないうために、300円のものを1000円で売れるように工夫しないと、なかなか儲かるようにはなりません。
(織田作之助の「夫婦善哉」にもこんな話がでてきますね)

2、借入金やもらったお金を当てにしてはいけない。
「収支はいつも黒字なのに、どんどん苦しくなってくるのよね?」

「え?どうしてなんですか!」と明細を見せてもらうと

収入の部に借入金収入やたまたま貰った補助金収入が売上金と一緒に上がっていて、、、

「だめですよ、売上と仕入、人件費と経費を経常収支としていったん計算して、借入金やたまたま貰ったお金、借入金の返済は財務収支として別に計算しなくちゃいけませんよ」

収支が黒字なのはあたりまえ(赤字なら倒産です)。経常収支を黒字にしないと意味がありません!!

3、今さえよければ、、、
 「経常収支は黒字です。これって健全経営ですよね!」
いえいえ、経常収支が黒字でもそれは今すぐ倒産しないというだけです。
今もってる設備(店舗なら内装、工場の機械、等々)も何年かすると陳腐化してしまいます。そのとき、あらたな設備投資をやらなくても、事業をやっていけますか?

企業会計では、お金は出て行かないけど設備投資の額を数年づつ経費として処理していく手続き(減価償却)があります。


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2007年05月17日

忙しくなった会計監査人

 公認会計士の本来業務は、企業の監査ですが、最近はこの監査の現場は、かなり忙しいです。

昔でしたら、上場会社の破産倒産というのもあまりありませんでしたが、今は日常茶飯事です。会計士が経済事件で取り上げられることも多くなってきました(リスクの増大)

また、マザーズ、ヘラクレスなど監査対象会社も増えていますし、M&A、企業評価、外資系、内部統制検証など、監査人の活躍の場も増えています。(対象業務の増大)


会計も日本レベルからアメリカ会計基準(時価、減損、税効果、四半期等々)に近いものに高度化しており、企業が投資家にディスクローズする情報量も増えていますし、適時情報公開の為、決算の早期化もどんどん進んでいます。(会計高度化)
それに対応する会計監査作業にも当然その負荷が掛かっています。

それと
試査も、以前のような専門家として高度な知識と経験(KKD 勘と経験と度胸)による検証から、科学的統計的手法にもとづく検証になっています。
監査調書の作成など、情報ツールを活用することで合理化されている部分もありますが、逆に、情報ツールに実務をあわせることで、不効率になっている部分も否めません。

もちろん、監査の品質管理のための審理のチェックポイントも膨大になっています。(監査業務の変化)


監査の現場は、こんな状態なので、今後公認会計士を大きく増やしていこうとする動きも判らないではありません。しかし、すぐれた監査人の育成には、ある程度のしっかりしたOJTが必要なので、「ただ人数を増やせばよい!」というものではありません。

実に、悩ましいところです。

http://ivory.ap.teacup.com/kaikeinews/
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2007年05月14日

循環取引とは

 最近、「加ト吉」、「IXI」など循環取引が指摘される公開企業が多くなっています。

循環取引とは、実体がなく、伝票だけを複数企業間で回して、売上をかさ上げるする粉飾決算の一種です。

具体的には、次のような流れになります。

売上が少なく、ホコリをかぶった大量の在庫を抱えて困っているA社さんがいるとします。
(A社実態 売上100 原価70 在庫50 目標売上150 適正在庫原価の半分程度)

そこで、仲間のB社、C社に相談します。

A社さんはB社さんに言います。
「B社さん、うちの在庫50を55で買い取ってください。
そのあとのこともご心配なく、C社さんが60で全部買い取ってくれますから。在庫そのものは、引き取らなくても結構です、伝票だけを処理していただければOKです。。。」

おなじくC社さんに
「C社さん、B社さんの在庫55を60で買い取ってください。
そのあとのこともご心配なく、当社(A社)が65で全部買い取ってあげますから。それから、在庫そのものを引き取らなくても結構です、伝票だけを処理していただければOKです。。。」

何も仕事をしなくて、伝票を書くだけで、儲かるB社、C社はホイホイと同意します。

その結果
A社さんの決算書は
売上155 原価120 在庫65
となり、売上も目標達成、在庫もほぼ適正ラインになっています。利益も増えて一石3鳥メデタシメデタシ???

でも、なにか、おかしいですね。

 在庫は、相変わらずホコリをかぶった状態です。
 ここにある在庫65は、本来50のもののはずなのに、65に増えちゃっています。それまでなら50以上で売れれば儲けが出たはずなのに、今後は65以上で売らないと儲かりません。

これは、キャッシュ(現預金)の動きを加えてみれば明らかですが、取引前より15減っちゃっています。それをABC3社で分けただけにすぎません!


(物が動かないから不正というわけではありません。世の中には伝票だけで物は直接ユーザーに送られる例が数多く存在します。循環取引は、現実に物が動いたとしても、実体のない不正な取引であることには変わりありません。個々の取引が適法であっても、全体としてみれば違法な取引となる一例です。)
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2007年05月11日

連結会計ソフト

上場企業の決算も次々発表され、ディスクロージャーも早くなったものです。
ところで、上場会社の会計の場合、単体の決算だけでなく連結会計によるディスクローズが必要です。
手作業でエッチラオッチラ作っていくこともできますが、コンピュータの力を借りるのが効率的でしょう。

この連結会計を行うための会計ソフトですがいくつか発表されています。
代表的なものとしては、

(DivaSystem ディーバ)
http://www.diva.co.jp/product/divasystem.html

(STRAVIS ISID)
http://www.isid.co.jp/stravis/

(Hyperion System  ハイペリオン)
http://www.hyperion.co.jp/products/index.html

(GLOVIA 富士通)
http://glovia.fujitsu.com/jp/products/glovia_supcom/

(連結大王 ビジネストラスト)
http://www.b-trust.co.jp/c_seihin_summit.html

(ecadriver TKC)
http://www.tkc.co.jp/products/ecadriver/

など
使い勝手は、各種各様です。


(キーマンズネット)
http://www.keyman.or.jp/?vos=nkeyvccp00000001

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2007年05月01日

公会計の世界

 会計には2種類あって、よく知られているのが企業会計です。
おもに複式簿記にもとづいた帳簿から決算書を作成し、企業の営業成績を表す損益計算書、財務状態を表す貸借対照表を作成していきます。
(さらに、資金の増減を表すキャッシュフロー計算書を含めて財務3表といいます)
こうして作成された、決算書を見ることによって、企業、株主、債権者、税務当局は、その企業財務内容を知ることができます。この企業会計の仕組みは上場会社をはじめとする民間企業の会計として広く使われています。


ところが、会計には、もうひとつの体系があって、それが、国や地方公共団体の会計、いわゆる公会計という仕組みです。
この公会計というのは、「民間企業よりルール手続きの細かい国等で使われている会計だから、さぞ、精緻なものだろう!」と思われるかもしれませんが、実は結構いいかげんな仕組みです(会計的には民間より劣るシステムです)。

単純にいえば、一年間で使う費目別の各予算をつくって、その費目ごとに出たお金、入ったお金(収支)をつけていくだけです。貸借対照表もありません。

予算と比較して、オーバーしたものが予算超過、足らずの項目が予算未達成となるのですが、その予算が適正だったものなのか否か判然としません。

たとえば、予算未達成としても、仕事をしてなくて、未達成となったのか?予算そのものが多すぎたのか(予算も過去の実績重視で作られていきます)?何か別の要因によるものなのか?。予算超過も同様です。

結果として、予算未達成だと、翌年度予算を削られるので、年度末に無理やり使ってしまう(道路を掘ったり埋めたり)といったことに、なりがちです。

企業会計なら、個別の予算も大切ですが、全体としての成果(利益)がもっとも大切なので、このような行動はあまり考えられません。

国や地方公共団体にも、企業会計的な仕組みを導入することができれば、巨額な赤字財政の状況も、大きく変わっていくかもしれません(実際に、一部の地方公共団体では実験的にこうした企業会計の仕組みを取り入れようとしています)。

http://www.nikkeibp.co.jp/news/biz07q2/530505/
http://www.hi-ho.ne.jp/yokoyama-a/federalaccounting.htm

なお、企業会計と公会計の中間的な存在として公益法人や学校法人、社会福祉法人、NPO法人等々がありますが、企業会計的なものもありますが、最終的には公会計的な収支計算の枠組みにあわせていく、少し変わった会計制度となっています。


※何年か前に、道路公団で企業会計的な貸借対照表つくってみたら実質的な債務超過におちいっていて、トップがあわてて「これは、若手社員が勉強のためにつくったもので、正式なものじゃなく、、」と苦しい言い訳をしていたのが、思い出されます。

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2007年04月25日

慎重派

税理士をしていると、同業者のいろんな人に出会います。
口八丁手八丁の大変有能な先生や、大学教授のような先生、えらく腰の低い先生やとても税理士に見えないおしゃれな先生など色々です。

一般的な税理士像は、「マルサの女」に出てきた、税理士さん(小沢栄太郎氏)のイメージらしいのですが、現実は、かなりバラエティーに富んでいます。

そうした中で、仕事に対するスタンスもかなり幅があります。明らかな脱法行為をやる人は、いませんが、「ここまでやって本当に大丈夫か?」とおもわれることでも簡単にOKされる先生もおられます。(実際、後日問題になるケースも少なくありません)。

逆に、「こんなことは、まず問題にならないだろう」と思っていたことでも、「ほんとに大丈夫だろうか??」とやたらに心配される先生もおられます。
そうした先生は、本を調べまくり、税務署、国税局に問合せ、専門家や仲間の税理士に聞きまくられているようで。。。※

確かに、どこかの先生の事務所に勤めているなら別ですが、自分で一人の専門家として判断を下すときは孤独なものです。正しい判断を下せるだけの情報をできる限り集めることは、仕事をする上で当然必要なことだと思います。しかし、瑣末なことまで、必要以上の時間をかけて、対応していたら限られた時間内で結論を出さねばならない実務の世界では対応しきれません。(クライアントが短気な経営者だとちょっと厳しいかも、、、)

企業経営者の方も、税理士先生とお付き合いするときには、その能力もさることながら、性格的に合うかどうかというのが選択の大切なポイントだとおもいますよ。

※こうした先生は、よく、パーティーや飲み会などでも、税務の相談ごとばかり話しておられます。確かに税の専門家ですから、こうした話題も面白いのですが、毎回毎回だと、「ちょっと違う話もしたいんだけどなあ」と思ってしまいます。
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2007年04月19日

素人商法

 たまに、本業が別にある人が、「お店でもやってみたいなあ!」といって、飲食店を始めたりすることがあります。

本人が、好きでやっているので、口を出すつもりはないのですが、やはり飲食業一筋でやってこられたプロの方と、でもしかオーナーとでは、店作りに対する取り組み方は大分違います。

 お店のコンセプトを重視するところは、プロもアマチュアも同じです。そのため場所、こだわりの食材、調度品などは、かなりお金をつぎ込まれます。
ところが、無駄の排除、合理化、始末、原価計算といった守備的な面がかなり違います。

 プロは食材のロス、無駄な人件費、水道光熱費にいたるまで、徹底した合理化を図ります。スタッフの教育も抜かりがありません。
ところが、アマチュアの場合は、こうした部分がかなり甘いような気がします。また、お店がうまく行かないとき、プロは、スパッと撤退を決断して、辞めれますが、アマチュアはズルズルと続けて損失を広げてしまいます。

(たまに趣味が高じて、飲食店についてあれこれ批評される方がいますが、、、本当の経営のポイントは全然違うこところにあったりします。)

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2007年04月16日

保険税制の見直しの動き

 最近、保険関係の仕事をされている方が、ばたばたされています。

 今、新聞をにぎわしている、「保険金未払問題」も、ひとつなのですが、そのあとに「保険税制の改正があるかもしれない」ということで。

実は、現段階で行政側から、具体的に発表されているものは、なにもありません。ただ、そうした事前の動きがあるようで、それを受けての行動のようです。

たしかに、保険商品の中には、極端な節税効果を売りにするものもあったので、過去に、何度か規制が掛かったことがありました。今回もそうした改正がなされるかもしれません。。。
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2007年04月12日

今年の電子申告と今後の税務行政

 いぜんから、このブログで国税当局が電子申告推進に、ものすごく力を入れていて、、、という話を何回かしてきました。実際に、ブログ読者の方に電子申告をやられた方がいるかもしれませんが、いかがだったでしょうか。

「思ったより簡単」「大苦戦」いろんな方がおられたことと思います。

ところで、今年の確定申告後に電子申告に関する統計データがいろいろと集計されてきています。

何年か計画があるのですが、とりあえず、国税当局の今年の目標はクリアーしたようで、(他の行政申請手続きは未達続出)、ホッとされていると聞いています。
http://www.e-tax.nta.go.jp/topics/kensu.html

ところで、今年の電子申告普及で面白いことがおきました。
電子申告の利用件数のうち、8割程度が税理士が関与している納税者だとおもわれます。ところがそのうち80%以上(利用者全体の3分の2以上)が特定のシステム会社の利用者(税理士)の関与先であると推測されています。

そのシステム会社の利用者グループ(税理士)が積極的に取り組んだようで、一私企業の利用者グループが国税当局の中心施策にこれだけ影響力を与えたことは、驚くべきことです。

この事実を受けて、今後の税務行政がどうなるか判りませんが、注目すべき内容だと思われます。

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2007年04月03日

専門家(税理士)ブログのクオリティー

 税理士や会計士の方が中心になって運営されている、ブログ・コラム、メールマガジン、SNSといったものにいくつか参加しています。

その中で、よく問題になっているのが、議論のクオリティーの高さの問題です。

あるところでは、「最近の記事は、難解すぎてよくわからない。テーマも特殊で専門用語も多く、読む気もおきない。これでは、広く大勢の人に見てもらえるとは思えない。専門バカの自己満足もほどほどにして、もっとわかりやすい内容にしていただくようお願いしたい」とかかれていたりします。

そうかと思うと、「最近の議論のレベルの低さは、どうしたことでしょう。こんなことでは、大勢の読者の方の時間の無駄です。猛省をうながしたい。」と参加者のレベルの低さを嘆いるものもあります。

もっとも、専門的なことをより深く議論する場、専門外の人に啓蒙する場、親睦交流の場など、議論する場によって適切なレベルというのは異なるでしょう。また、その場を運営する主催者の考えによるところも多いと思います。

他所との差別化を図る意味で、うーんと専門性を高く、難しくしておくのも、一つの考え方ですし、逆に間口をガバッと広げて平易にして、多くの人に見てもらうというのも「あり」だと思います。

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2007年03月29日

はじめての棚卸の立会い

 会計監査の重要な証拠あつめの手法(監査手続)として、企業の在庫棚卸に立会うという手続きがあります。

 在庫というのは、財務諸表の重要な項目の一つであり、それが実在すること、および、評価金額が正しいことというのは、調べておくべき項目です。
ところが、在庫というのは、膨大な量があるので、会計士一人では見切れません。そのため、企業の方に棚卸をしていただいて、その現場に立会うことで代用してるのです。


十数年前、新米会計士だったころ、上司に指示されてこの棚卸の立会をはじめて経験しました。もっともそのころはど新人だったので、企業の棚卸ってどうするのか(教科書以外)実態を全く知りませんでした。

また、棚卸は、地方の倉庫などに行って、会計士一人(棚卸はいろんな会社で同じ時期に行いますので人手不足)で行うことが多いのです。

早朝から始発の新幹線に乗って出かけていって、上司に渡された手続書(チェックリスト)一枚もって、現場(田舎の営業倉庫)に着きました。
「さあ、どうしたものか?」と思いましたが、現場の棚卸責任者と本社からこられた営業統括部長と名刺交換して、棚卸がスタートしました。

背広にヘルメットをかぶりながら、在庫のある場所をあちこちうろうろしてみました。とりあえずは、真面目に棚卸作業をやられている様子だったので、まあ大丈夫なのかもしれませんが、とても「在庫金額を証明するに値する監査証拠を得た」と自信をもって言える状態ではありません。
不安になったので、近くにおられた本社統括部長の方に「実は、こちらの棚卸の立会いは初めてなので、棚卸作業のチェックのし方など教えてもらえませんか」とたずねてみました。(ほんとは、監査人はなめられたらいけないので、こうしたことはルール違反です。相手の方も内心あきれられたのかもしれません。
ただ、聞いておいてよかったと思いました。いろいろと親切に教えていただき、サンプルの収集や基礎データとの突合せ、棚卸の問題点の洗い出し、長期滞留在庫の発見など、それなりの棚卸立会作業を行うことができました(なんとかカッコがついた。少なくとも一人のひよっこ会計士の育成には役立った)。

お昼過ぎに棚卸が終わって、本社統括部長さんと一緒にご飯を食べていたとき、、

私「今日はいろいろ、教えていただいてありがとうございました」
部長「いえいえ、、、、実はわたしにとっては棚卸などどうでもいいのです(できてあたりまえ)。」
私「え?」
部長「私にとっては、こうした地方の営業所の実態を見ておくことの方が大切なのです。まあ、報告書はあがってきますが、それだけではここの実態は分かりません。
 実質的に、この現場を切り盛りしているのが誰で、誰ががんばっていて、営業成績をあげるために必要な人材が何処にいるのか確認しにきているのです、、、」

私「なるほど!」

監査の教科書に書いてある棚卸と実際の棚卸のポイントは、ずいぶん違うものです。



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2007年03月27日

地方税の創業促進税制

 企業が増えてくれないと、税収もあがりません。そこで、新規創業者には、税制上の優遇措置が用意されています。また国税に該当する優遇税制がなくても地方税(県や市)の部分で使えるものが用意されていることも少なくありません。

うちの事務所でよく使っているのが、大阪府の創業促進税制です。

平成13年4月から平成19年3月末までの間に設立された大阪府に本店を置く、風俗営業以外の新規設立法人に対して、創業より5年間、事業税を90%(特定業種中小創業法人)もしくは50%(その他)減税してくれる措置です。

(大阪府商工労働部経営支援課)
http://www.pref.osaka.jp/keieishien/keiei/

http://www.pref.osaka.jp/keieishien/keiei/sogyozeisei.html

大阪府以外でも、新規設立法人に優遇措置があるケースがありますので、都道府県、もしくは税理士さんに相談するなどして調べておかれたらいかがでしょう。(申請手続きが法人税の申告期限前に来るものもありますので、注意してください。)

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2007年03月21日

パスワード、パスワード、パスワード

 今年の確定申告で、何件か電子申告で提出しましたが、あらためて気づいたことがありました。

それは、パスワードが多すぎることです。

電子申告をおこなう流れを大雑把に説明すると
(0)機器としてはパソコンとICカードリーダライタを用意
(1)公的証明書(住基カードや日本税理士連合会の証明書などのICカード)を入手
(2)税務署に電子申告の開始届を提出して、通知書を受け取る
(3)電子申告用のソフトをいくつか入手してパソコンにインストール
(4)申告データの作成し
(5)国税局のコンピュータにログインして認証、申告データをオンライン提出
となります。

大切な税金を扱うので、通常のネット取引より慎重な取り扱いがされているのは仕方ないのですが、、気になったのは、パスワードの多さです。

・公的証明書を使うための認証PINといわれるパスワード
・電子申告の開始届けを提出すると送られてくる利用者識別番号といわれるパスワード(所定期間内に変更しないと無効に)
・電子納税のためのパスワード
・電子納税のためにネットバンキングの銀行口座をつくったらそれにもパスワード

の4つもパスワードが存在します。(場合によったら、パソコンのOSにもパスワードを設定しているケースありますね)

しかも、それぞれ独自の名称であったり、同じ名称であったり(発行機関が違うためルールがバラバラ)

比較的パソコンに強い人でも手続きにはちょっと戸惑うかもしれません。まして、新しい機械に弱い人なら、途中であきらめちゃうかも、、

電子申告も今年から実質的に普及し始めているのですが、まだまだ工夫の余地がありますね。
http://www.e-tax.nta.go.jp/

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2007年03月19日

「華麗なる一族」のモデル

 山崎豊子原作「華麗なる一族」がキムタク主演でドラマとなり、話題となりました。スタートから好調なようで、キムタクを取り巻く実力派の俳優と豪華なセットを配しており、TV局が最も力を入れているドラマということは、すぐにわかりました。(うちの奥さんも毎週ビデオじゃなく、ちゃんと放映時間にTVの前に座って見るほどで、、、)

「白い巨塔」のように、山崎豊子さんの描くどろどろした人間関係とストーリーをじっくり見ていくのも面白いのでしょうが、、、、、このドラマ「華麗なる一族」の背景になった事件があります。そして、それが、日本の会計監査制度と深く関係しているのですが、、、(ドラマは、現実と少しストーリーが異なって描かれていくと思いますが、ネタバレのようで見たくない人は以下読まないでください。)





その事件は「山陽特殊鋼事件」といいます。

 山陽特殊鋼という会社は、特殊鋼を作っている会社でしたが、当時多額の設備投資を行い、その負担に耐え切れず1965年に倒産し、多くの下請け会社の連鎖倒産をも引き起こしてしまいます。そして、倒産後、多額の粉飾決算(ライブドア事件等でも問題になっている)が発覚し社会問題化することになります。これを契機に、日本の監査制度の充実(証券取引法、公認会計士法改正)、会社更生法の改正が行われました。たぶん、公認会計士をはじめ日本の会計監査制度に関わっている人は、ほとんど知っている大きな事件です。
http://www.mof.go.jp/zaimu/30nenn/main/020203.htm

なお、山陽特殊鋼はその後立ち直り東証一部に再上場されています。
そして当時の山陽特殊鋼のメインバンク神戸銀行は→太陽神戸→太陽神戸三井(さくら)→三井住友と合併(銀行再編)していくことになります。
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2007年03月14日

還付加算金に注意

 所得税の確定申告を行うと、納税だけではなく、還付金を受け取れることがあります。税務署のほうから「所得税の還付金がありますよ」と親切に教えてくれるわけではないので、自ら申告しなければ受け取ることができません。

ところで、この還付金、納税者の方から「所得税の還付金は収益に計上しておかなきゃいけませんよね」と聞かれることがあります。しかし、これは間違いです。

還付金はあくまで納めすぎた税金の返金なので個人の収益でも費用でもありません(どちらかというと(国に対する預け金)債権の回収です)※※。

ただし、注意しておかなきゃいけないのは、還付金には利息(還付加算金)が上乗せになって返金されることがあります。この還付加算金部分は、お金を税務署に預けてたことに対する利息の性格を持っていますので、収益に計上しておかなきゃいけません(原則は雑所得として計上)。

※還付加算金はある程度の額の還付金でないと付加されません。

※この話は所得税の世界の話です。消費税や法人税等の還付金では、収益に計上する経理処理がありえます。

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2007年03月10日

気になること(税源移譲について)

 最近、象と鯛の画の書いた、ポスターを街の中でよく見かけます。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/pdf/061027_3_1.pdf

これは、19年より、国から地方への権限と税源の移譲がおこなわれること(いわゆる三位一体の改革)を啓蒙するポスターです。

簡単にいうと、「国の仕事を地方に振る代わりに、所得税(国税)の税率を下げて、地方税の税率を上げますよ。」ということです。
いろいろ事例を挙げて「ほら、一年間のトータルの負担は変らないでしょ」と熱心にPRされています。

まあ、その趣旨は理解できるのですが、気になるのが地方税が前年度課税(一年前の所得を基準に税金を計算)になっていることです。

そして、新税率の適用年を見てみると
所得税は19年中の所得から、地方税は18年中の所得(19年度予算)から適用となっています。

つまり、18年中の所得に対する税金は、所得税(国税)は旧来の高いまま、地方税は(高い)新税率が適応されるということになってしまいます。18年中の所得に対する税負担が他の年に比べて重過ぎる結果になるのではないでしょうか???

これに対する回答は
「たしかに地方税は前年度課税になっていますので、地方税の新税率の適応を19年中の所得(20年度課税)からにするほうが理論的かもしれません。しかし、そうすると、19年中に予算不足になっちゃって、地方行政が困ってしまうでしょう??公共サービスが低下するかもしれません(だから我慢してね・・・)」
という趣旨の説明がされています。
(もっとも、これは行政サイドの都合で納税者サイドの視点は無視されています。)国や地方の財政を立て直す必要性は強く感じていますが、、、これはチョット疑問有。。(経過措置を使うなどいろいろ方法はあるだろうに、、民間企業なら料金体系の変更するときは、お客さんにもっと気を使うでしょうね)


このことは、あまり、話題になっていませんが、6月の給与明細を見てビックリされるかもしれません。

※前年の老年者年金所得者への増税の時のように、高額な地方税、健康保険の通知がきて初めて「コーユーコトダッタノカ!」と気付かれるのかもしれません。

※上の話は議論を単純化していますが、実際の数字を当てはめてみると、所得水準によっていろんなケースが発生するようになっています(厳しくなる階層の人もいれば、とてもお得になる階層の人もいる。)


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